独自復興プランを広島市長に提言 安佐北区の新建地区住民
2014年8月の広島土砂災害で被害を受けた広島市安佐北区の新建自治会の住民が、地域の将来像の指針として「新建地区復興まちづくりプラン」をまとめ、27日、松井一実市長に提出した。市は今後、実現可能性を検討していく。
プランは、自治会役員たち16人でつくる協議会が市からコンサルタントの派遣を受けて作成。避難路として私道や工事用道路を公道にするよう住民の合意形成を図ったり、被災後に増えた空き地を市民農園や家庭菜園で活用したりする九つの目標を掲げた。
同自治会は被災前に216世帯約580人が暮らしていたが、190世帯約500人に減少。復興に向けた住民活動を活発にしようと昨年8月から会合を重ねてきた。市によると被災地でプランがまとまったのは初めて。
この日、今田勝馬会長(72)たち3人が市役所を訪れた。プランを受け取った松井市長は「地域をよくしていくために最大限尊重したい」と返答。今田会長は「行政と連携し、魅力ある地域づくりを進めたい」と力を込めた。(中川雅晴)

新建地区復興まちづくりプラン(PDF)